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多目的な予備室

2022年9月12日
「西宮の家」予備室

「三角狭小敷地の家」の設計 ⑤


 住宅を設計する際に、お施主様と一緒に様々な検討をします。「三角狭小敷地の家」を題材に、実際にどのような提案をさせて頂いているかをご紹介するシリーズの第5回です。


 「三角狭小敷地の家」の1階には多目的な予備室があります。お施主様の親御さんや友達が宿泊するために計画されました。限られた建物の大きさやご予算の中で、予備室を計画することはまれかもしれませんが、子ども部屋もお子様が独立すれば空き部屋となるので、主寝室以外の寝室はすべて「多目的な予備室」と考えられるのではないしょうか?


 「三角狭小敷地の家」の予備室は三角形の敷地形状を反映した台形平面で、先端の細まった部分に木板を2枚造り付けて本棚と机にしています。独立したキャスター付きの引出しがあれば学習机にもなります。そばにミニキッチンもあるので簡単な自炊も出来ます。また、予備室の隣りにはトイレもあって、3階の主寝室脇のトイレと公私の使い分けが可能です。結果として、予備室の多目的な使用法として以下が想定されます。


1)親戚や友人の宿泊室

2)親御さんの部屋(水廻りの分かれた二世帯住宅)

3)子ども部屋

4)趣味の部屋

5)ホームオフィス

6)病気にかかった時の隔離室

7)夫婦別室となった時の部屋

8)賃貸部屋


 将来の不確実性や転売の柔軟性を考えると、寝室の設備や配置を新築時に検討するにあたって、なるべく多目的な対応が出来る計画が望ましいと思います。


→ 三角狭小敷地の家